元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~


多くない量ではあるが、分けなおさねばならないのは辛い。


少し落胆してしまう。


あたしはプリントを二つに分け始めた。


「滝沢!」


「はい!」


怒られるのかと思った。


それ故、返事は少しびくついたものになった。


「重石に何か置いとかないとまた飛ぶぞ。」


「はい。」


そうか、まだ冷房が付いていない職員室の窓は開きっぱなしだ。


どうしてこんな事に気付かなかったのだろうと自己嫌悪に陥る。


あたしは片方にペンケースを、もう片方に電子辞書を置いた。


そしてまた作業を開始する。


分け終えて、また作業を再開し、終わってから北条先生に報告した。


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