元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「…どっちがかっこいいってないと思いますよ。」
俺を庇ってくれる言葉だ。
でもそんな風には聞こえない。
本当にそう思ってくれてるようだ。
…きっとそうだ。
滝沢は、そんな事に拘らない。
誰がどんな分野で活躍しようと、頑張ってる人に、輝いてる人を好む。
実際、高校生だった滝沢の周りはそんな奴ばかりだった。
長谷川、如月、山野…間違いも起こしたけど、皆懸命に高校生活を送っていた。
それこそ、見ていて好ましい。
「あたしは…文系でも理系でも、自分の好きな事を活かして生きてるのが一番良いと思いますし、北条先生が英語の先生って、似合ってると思います。」
「ありがとう。
そう言われると、何だか嬉しいな。」
本当に嬉しかった。
一番似合う、お世辞でも嬉しい言葉だ。