元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「聞けて良かったです。」
馬場さんは笑みも浮かべた。
そして付け加える。
「滝沢先生と北条先生、凄くお似合いだと思いますよ。」
「馬場さん…」
「滝沢先生、もうちょっと時間いいですか?」
「いいよ…」
「オーストラリアに戻ろうかと思うんです。」
「え…」
「親がまた転勤で、今オーストラリアにいるんです。
あたしは行きたくないって我が儘言って日本に残ったんですけど…最近親が恋しくなって。」
馬場さんは曖昧に笑う。
「そうだったの。」
「はい。
北条先生のことが好きだったから意固地になって残りましたけど…滝沢先生がいるなら戻ろうかなって。
それに…」
「?」
「ごめんなさい。
ちょっと言えないです。」