元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「俺も、そんな感じですかね。」
「磐井のずっと前だと、赤ちゃんになるぞ。」
「赤ちゃんのちょっと後ぐらいですよ、多分。」
馬場ちゃんがオーストラリアに行く前、彼女が千葉県民だった頃だ。
まだ幼稚園児だったが、俺は馬場ちゃんが大好きだった。
でも馬場ちゃんは海を越えて外国に行ってしまった。
馬場ちゃんがいなくなったあの日、家で大声で泣いて、親父に怒られた。
男が泣くなって。
でも泣き止まなかったら、家から放り出された。
放り出された俺は、逆に喜んだっけ。
歩いて空港まで行って、馬場ちゃんに会いに行こうとして…
途中で知らない人に交番に連れて行かれたけどな。
迎えに来た親父にまたこっぴどく怒られた。
家に着いたら、今度はおふくろも加わった。
後半は俺が悪いが、人生最悪の日だ。