元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~


そんな形で、俺の初恋はとっとと幕を閉じる事となる。


あれから10年経って、俺は高校生になった。


義務教育が終わるのを機に、俺は東京に引っ越した。


一から友達作りだと張り切った入学式、クラス分け表を見た俺は目を疑った。


同じクラスにあったのは初恋の人の名前だ。


勿論、最初はただの偶然かと思った。


俺も幼稚園児だったし、漢字まで覚えてなかったというのもある。


期待を大きくするなと、俺は自分を抑えた。


でも、気になってしょうがなかった。


入学式の間、俺はずっとそわそわしていた。


残念ながら、出席番号順にしか並ばないその日は顔を確かめられなかったが。


その日、入学式が終わると、俺は誰とも話す事なく家路を急いだ。


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