元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「心配しなくてもいいよ。
ちょっと手を加えるだけで変わるから。」
そんな事言われても、あたしは手を加えるべきなのだろうか。
「…滝沢、俺が少し書き直してもいい?」
「勿論!」
北条先生は微笑んだ。
でも真剣な顔に戻る。
「でもそうしたら、これは滝沢が作ったものではなくなるぞ?」
「でも…その方が良いものが出来るんですよね?」
「そうだけど…」
北条先生は考え始めた。
良い授業が出来るのなら絶対にそうした方がいいと思う。
それに、直してもらって自分のものに出来るなら一石二鳥だ。
「ごめん、滝沢。
やっぱり俺が書き直すのやめとく。」