元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~


「心配しなくてもいいよ。
ちょっと手を加えるだけで変わるから。」


そんな事言われても、あたしは手を加えるべきなのだろうか。


「…滝沢、俺が少し書き直してもいい?」


「勿論!」


北条先生は微笑んだ。


でも真剣な顔に戻る。


「でもそうしたら、これは滝沢が作ったものではなくなるぞ?」


「でも…その方が良いものが出来るんですよね?」


「そうだけど…」


北条先生は考え始めた。


良い授業が出来るのなら絶対にそうした方がいいと思う。


それに、直してもらって自分のものに出来るなら一石二鳥だ。


「ごめん、滝沢。
やっぱり俺が書き直すのやめとく。」


< 336 / 410 >

この作品をシェア

pagetop