元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
ありえない。
その言葉を頭の中で繰り返した。
「滝沢、やっぱり体調悪い?」
「いえ…」
低めのテンションで答えた。
これでは無理しているみたいだ。
「…辛かったら無理するなよ?」
やっぱり無理しているように見えたんだ。
だが、ある意味辛い。
「はい!」
こんなにも苦しいのは初めてだ。
皆、こんな想いをしているのだろうか。
世界中の女の子は、否、男の子も、苦しい想いを抱えているのか。
今までに感じた事のない何かが、胸を締め付ける。
幼くして北条先生に恋した時にも、真幸と付き合った時にも感じなかった。
自分でもよく分からないから言葉にも出来ない。
どれだけ考えても答えは分からなかった。
そして分からないまま、今日もチャイムが鳴り響く。