元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
授業が終わり、休み時間が終わる。
あたしは教科書とノートを机にしまい、次の授業の準備の為にロッカーまで行く。
ロッカーは廊下に設置されているので、わざわざ外に出なければならない。
廊下には出たくなかった。
なんせ、あの子があたしに話しかけてくる率が高いのだ。
「はぁ…」
思わず溜め息をつく。
もう学校からいなくなるから、恐れる必要もほぼない。
だけど、極力顔を見たくないし、ましてや話しかけられたくない。
だが、次の授業は家庭科なのだ。
教科書も資料集もロッカーに入れっぱなしなのである。
あたしは重い腰を持ち上げて教室から出た。