元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「少なくとも、生徒で知ってるのは俺だけ。
誰にも喋ってねえよ。」
「…ねえ、どうしてその事知ってるの?
どうやって調べたの?」
あたしが最も気になっている事の一つだ。
「調べたわけじゃなくって…」
磐井は鞄から何かを取り出した。
一枚の葉書だった。
「馬場ちゃん、これ覚えてない?」
磐井はそれを渡した。
それは磐井宛の年賀状だ。
差出人は、あたしになってる。
「幼稚園の時に俺が出して、馬場ちゃんが返してくれたやつ。」
幼稚園…
あたしが日本にいた頃だ。
まさか…
「いっくん?」
「正解。」
目の前にいたのは、スッカリ成長した古い友人だった。