元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「暴走しだしたのは俺だよ?」
「でも暴走させたのはあたしでしょ?
変に隠そうとしたから。」
「そんなのいいじゃん。
あんまり知られたくなかったんだろ?」
「そうだけど…これだけ人を巻き込んで…」
「これだけって、たった3人だし。
それに、巻き込んだのは俺だから。」
「でも!」
「じゃあもうお互い悪かったって事にしよう。
恨みっこなし!
な?」
「…分かった。」
あたしは渋々というように承諾する。
確かに、このままだと日が暮れるかもしれない。
「それでさ、馬場ちゃん。
俺、馬場ちゃんのこと困らせたりしたけどさ…」
「あたしね、またオーストラリアに戻るの。」
「だから?」
「だから、いっくんの気持ちは嬉しいけど、」
「遠距離って無理?」
「遠距離って結構大変だよ?」
「…それって、もし遠距離じゃなかったらオッケーだったって事?」