元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
職員室を抜けたものの、行く所は特になかった。
コピーしてくるとか、コーヒー入れてきますとか、そんな事言えばよかった。
仕方ないから応接室でも行こうかと思っていた、まさにその時である。
「滝沢先生!」
「磐井君!
北条先生なら今は」
「知ってますよ。
馬場ちゃんが、北条先生に言う事あるからって。」
「そうみたい。」
磐井君は何処まで知っているのだろうか。
滅多な事は言えない。
馬場さんとの約束がある。
「滝沢先生、俺も言わないといけない事があるんです。」
「北条先生に?」
「否、滝沢先生に。」
「何?」
「ごめんなさい。」
「え?」