元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
もしかしたら、あたしの知らぬ間に何かがあったのかもしれない。
あたしはそう考えた。
それに磐井君が関わっていて、いつの間にかあたしも加わっていて…
でも、何があったかなんて知らない。
悪い事された記憶も本当にない。
なら、気にしないでおこう。
変に気にしているのが磐井君に伝わってしまうのも悪い。
そうやって、あたしは自分の中で片付けた。
「滝沢先生!」
馬場さんだった。
「もういいの?」
「はい。
気を遣わせてごめんなさい。」
「そんなの全然気にしないで。
言えたの?」
最後は小さな声で訊ねた。
「はい。
ちゃんと言えました。」
良かった。
あたさは胸を撫で下ろした。