元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「ありがとうございました。」
馬場さんは笑顔で言った。
今までのどんなそれよりも晴れ晴れとしていて、輝いていた。
「滝沢先生がいなかったら、あたし悪い方向にしか行かなかったです。
滝沢先生に会えてよかったです。」
「…こちらこそ、ありがとう。」
嬉しさのあまりに出かけた涙を抑えて言う。
お礼を言わないといけないのはあたしの方だ。
短い実習期間で学べた事は少ないと思うが、彼女とよく話をした事で成長出来た。
心を開いて沢山話してくれた事、感謝してる。
それに、馬場さんもあたしの背中を押してくれる人の一人だ。
馬場さんも北条先生のこと好きだったのに…
「まだ一日残ってるけど、これからも頑張って下さい!」
「頑張るね。」
この瞬間、教師になろうと心から決心したのだった。