元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
『こんな時間ごめん!
友達と飲んでたら、向こうが酔ってさ、妃奈に連絡しろってうるさくて…
実習残り一日頑張れ!
』
理由が分かって、とりあえず安心する。
真幸は酔ってなさそうだ。
だが、北条先生に言われた事を思い出すと不安になった。
聞いてみようかな。
もう彼女でもないのに、今更馬鹿みたいだと自分でも分かってる。
でも、何だかスッキリしないんだ。
少し悩んだ頃であった。
握っていた携帯電話が震えだした。
「もしもし?」
「もしもし、妃奈?」
「真幸…」
「こんな人迷惑な時間に本当にごめん!
起こしちゃったよな?」
「ううん。
ちょっと色々あって起きてるの。
…真幸、今大変そうだね。」
「そうなんだよ。
酔ったらなかなかしつこい友達でさ…」
文句を言いながらも、電話の向こうの真幸は楽しそうだった。