元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「さようなら!」
大きな返事が返ってきた。
放課後の始まる教室はザワザワとしている。
「滝沢先生!」
一人の男の子があたしを呼んだ。
「どうしたの?」
「これ、皆で用意しました。」
彼は紙袋から花束を出した。
あたしはそれを受け取る。
「貰っていいの?」
「勿論!
…三週間、ありがとうございました!」
「ありがとうございました!」
後の言葉は全員の言葉だった。
それからは口々に、皆の声が届く。
昨日のメッセージといい、今といい、本当にここの生徒は嬉しい事をしてくれる。