元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
あたしはまた後ろめたさに苛まれる。
間違ってないが、中途半端な事をしたような気分。
そして、少し引っ掛かる。
それに、今日の馬場さんはいつもの彼女じゃない気がした。
何処が違うと聞かれたら、分からないとしか答えられない。
そこまで彼女のことを知っているわけではないから、いつも通りと言われたら納得してしまう。
でも違う気がするのだ。
最後の表情が見えなかったせいかもしれない。
毎日別れる時に向けてくれる笑顔を今日は見る事が出来なかったから。
気のせいかな。
あたしは心の中にしまい込み、職員室に戻った。
太陽は水平線に近付く中で赤みを増していた。