元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「いや、その、一人しかいない部屋を満喫してました!」
我ながらとんでもない事を口にした気がした。
きっと彼等は呆れるだろう。
そう思っていたら笑い声が聞こえた。
里田君だ。
「あー、ごめんごめん。
ちょっと意外でさ。
滝沢さんってもっと真面目なタイプだと思ってたからさ。」
ごめんごめんともう一度謝った里田君はあたしの隣に座り、レポートに手をつけた。
だが、少し書いて手を止めている。
「里田君がこんな遅くまで残るの珍しいね。」
「うん。
ほら、来週の月曜日が体育祭だろ?
だから何か忙しくって。」
「体育祭?」
「そう。」
「体育祭って秋じゃなかった?」
「去年からこの時期に変わったらしい。」
北条昴が会話に交じってきた。