元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
明後日の約束
帰りの電車の中、あたしは眠気に負けそうだった。
というのも、幸い今日は電車で座る事が出来て、それと同時に疲労がまた重くのしかかってきたのだ。
だが、今寝たら確実に終点まで電車が行ってしまう気がする。
あたしは目を必死に開いた。
あと幾つの駅に電車が止まるかは分からないが、自分の家の最寄り駅から終点までは結構ある。
負けるな自分と思いつつも、瞼さえ鉛のように重く感じられる今は負けそうである。
すると今度は、今眠りにつけたらどれだけ心地好いだろうかという甘美な誘惑が頭を過ぎる。
そんなの最高に気持ち良いに決まっている。
誘惑に返事をしたら最後、瞼が上がらなくなり、視界が狭まってきた。
瞳が暗闇に包まれるまで、殆ど間は無かった。