元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「…わ、滝沢!」
揺すられる肩、聞こえるあたしの名前。
あたしは目を覚ました。
自然と正面を向いた瞳には、見覚えのある風景が流れていく。
今何処だろう?
あたし、どうなってるんだろう?
目覚めたての頭はちゃんと動いていないらしい。
思考回路が正常でない状態でまた頭に何か入って来る。
「次、滝沢の所だぞ。」
あたしは声の方を見た。
だが、まだ頭はフワフワしていた為、直ぐ様反応する事が出来ない。
「…」
そこには見覚えのある人がいた。
何故かすぐに名前が出なかった。
だが、
「…昴?」
出て来たその言葉は死語に近いものであった。