桜姫紀
目を何度も何度も瞬きしたりこすったりした。
今、何て言った?

「え、あの焔さん・・?」

「ん?何だ?」

「え、あの、その・・」

聞きたいことがありすぎて何から言えばいいのかわからない。

「心配するな。ようは仲間に入れてやるという意味合いだ。」

えーと・・・
俊さん?がボソリとつぶやいた。

「さてさて♪歓迎会しないと!」

この人は・・・
年長組の瑠衣さんかな?

・・・って、ちょっと待て。
歓迎会?

「えぇ!?そんなお気遣いなく・・!」

あたふたと準備しはじめるみなさんを止めようとした。

「瑠衣さーん!まず、桜さんを着替えさせた方がいいですよね?」

えーっと、これはわかる。
葵さんが声をかけて聞いた。

「あーーーー。確かに。私のお古あるから、それ着て?」

雫さんだったよな?
多分、その人が葵さんに声をかけた。

「よーし!はりきっちゃいますよぉ!!あ、桜さんついてきてください!」

「へ?はっはい!」

私、緊張してる・・・。



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