桜姫紀
「ふふ、やっぱりぴったりですね。
雫さんと桜さん背丈が似てますし。」

微笑みを浮かべながら葵さんが言う。
それは、
触れてしまったら
壊れてそうな
笑み。

私、人との付き合い方がよくわかってないんだ・・・。

当たり前といえば当たり前かも知れない。
いくら霞がいたとはいえ、私は10年間ひとりぼっち。

私、やっていけるのかな・・・。

「桜さん?」

「はっ、はい!」

顔をのぞきこむように葵さんが私をのぞきこむ。

「だいじょうぶで・・・」

「あ、大丈夫です!すっごい大丈夫です!!
えーと・・ありがとうございましたぁ!!」

ダッと逃げるように部屋を出た。

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