桜姫紀
「あの・・・。」

「え?」

振り向くとそこにいたのは葵さんと瑠衣さん。

「夕餉の支度が出来たから呼びに来たのよ。」

「あ、どうもありがとうございます。」

すると、ジッと瑠衣さんに顔を覗き込まれた。

「え、あの・・?」

「桜、敬語はやめなさい?私達、年齢とか関係ないから。」

「え、でもこれは癖みたいなもので・・・。」

「そういえば霞には敬語じゃなかったよな。」

焔さん!?
空気読んでくださいぃぃ!!

「・・・まぁいいわ。」

あきらめたようにため息をつかれた。
何か、すごい罪悪感。

「あの、夕餉・・・。」

「あぁ、そうだったわね。」

そこでふと気になった。

「葵さんも敬語ですよね?」

覗き込むようにして聞くとみるみる葵さんの顔が紅潮し・・

「わっ、私先行ってます!!」
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