桜姫紀
「ひっく、ひっく・・。」
葵さんからは話を聞き終わった時、私は涙が止まらなかった。
「竜は生まれたときから親がいなくて夜行にいたんです。」
聞いた時はちょっと驚きましたけど、といって葵さんが笑う。
その笑みを見てちょっと安心した。
「ごめんなさい、でも・・。辛いこと思い出させてしまって。」
「私も最初は辛かったですけど・・。でももういいんです。」
「え?」
「だってこうしてみんなや桜さんとも出会えたんですから!!」
すごいね、葵さん。
前向きな生き方だなぁ。
それもこれも蝶さんやお兄さんの銀さん、竜さんのおかげ・・。
あれ?
「あ、もしかして葵さんが竜さんに敬語を使わない理由って・・。」
それを言った瞬間、ポンと葵さんの頬が赤に染まる。
かわいいなぁ。
「おいおい、話は終わったのか?」
「竜!」
「ったく、お前は昔から話が長いよな、
年寄りか。」
「な!竜だけには言われたくないもん!」
その2人のやりとりを見て私はほほえましかった。
・・・あれ。そういえばもう一つ・・
「たっ、竜さん、あの男の人はどうなったんですか!?」
確か、国の役人っていってたし・・
もし、国にバレたら・・・。
「あー、碌が脅しといたから多分、大丈夫だろ。」
「・・・脅す?」
「アイツに刀つきつけて『このことは口外するな。さもなくばー・・。』
って言ってあの男の傍にあった木を切ってたし。」
おっ、恐ろしい・・・。
「それにしても似てるなー桜。」
「へ?」
「あ、やっぱり竜も思った?」
ニコニコ笑いながら竜さんと葵さんが言う。
「蝶さんにそっくりなんですよ、性格も容姿も!」
そっ、そうなの?
あ、似てるってそういうこと・・。
「3人ともーー!何やってるの、夕餉ができたわよ?」
瑠衣さんが入ってきた。
葵さんからは話を聞き終わった時、私は涙が止まらなかった。
「竜は生まれたときから親がいなくて夜行にいたんです。」
聞いた時はちょっと驚きましたけど、といって葵さんが笑う。
その笑みを見てちょっと安心した。
「ごめんなさい、でも・・。辛いこと思い出させてしまって。」
「私も最初は辛かったですけど・・。でももういいんです。」
「え?」
「だってこうしてみんなや桜さんとも出会えたんですから!!」
すごいね、葵さん。
前向きな生き方だなぁ。
それもこれも蝶さんやお兄さんの銀さん、竜さんのおかげ・・。
あれ?
「あ、もしかして葵さんが竜さんに敬語を使わない理由って・・。」
それを言った瞬間、ポンと葵さんの頬が赤に染まる。
かわいいなぁ。
「おいおい、話は終わったのか?」
「竜!」
「ったく、お前は昔から話が長いよな、
年寄りか。」
「な!竜だけには言われたくないもん!」
その2人のやりとりを見て私はほほえましかった。
・・・あれ。そういえばもう一つ・・
「たっ、竜さん、あの男の人はどうなったんですか!?」
確か、国の役人っていってたし・・
もし、国にバレたら・・・。
「あー、碌が脅しといたから多分、大丈夫だろ。」
「・・・脅す?」
「アイツに刀つきつけて『このことは口外するな。さもなくばー・・。』
って言ってあの男の傍にあった木を切ってたし。」
おっ、恐ろしい・・・。
「それにしても似てるなー桜。」
「へ?」
「あ、やっぱり竜も思った?」
ニコニコ笑いながら竜さんと葵さんが言う。
「蝶さんにそっくりなんですよ、性格も容姿も!」
そっ、そうなの?
あ、似てるってそういうこと・・。
「3人ともーー!何やってるの、夕餉ができたわよ?」
瑠衣さんが入ってきた。