桜姫紀
その瞳にうつるのは


第4章 その瞳にうつるのは

「ふぁ・・・。」

何だか、早く起きちゃった。
体はだるい。
だけど、二度寝すると何時に起きれるかわからないし・・。
いいや、起きちゃえ!

そっと、みんなを起こさないように、外に出た。

「うわ、まだ日が昇ってないし・・・。」

でも、辺りは明るいから日の出はもうすぐなのかな。

「うわっーーー!!」

太陽が、昇った。
何ていうんだろ。
日の出ってすごく綺麗っていうかすごいというか・・・。
なんか、圧倒される感じ。

「・・おい。」

「え?あ、碌さん!」

見ると、不機嫌そうにたっていた碌さん。
碌さんは、いつも不機嫌そうに見えるけどね・・・。

「お前が俺より早いなんてな。」

「あー・・いつも碌さん起きるの早いですものね。」

夜行で一番早起きなのは碌さん。
何でも日の出と同時に起きてるらしい。
ちなみに2番目は焔さん、3番目は私。

「・・・少し早いが稽古を始めるぞ。ついてこい。」

「あ、はい。」

慌てて私は碌さんの背中を追いかけた。
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