桜姫紀
「この半月、お前には体術を教えた。
だが、それは基礎の基礎だ。

これからはお前の・・・戦闘に役立つことを身に付けてもらいたい。

もちろん、今まで通り体術をやるのも良し、
弓や薬草、槍に隠し武器。

いろんなものがある。
お前は、どうする?」

つまりここで選ぶものが私の主な戦闘方法、となるわけだ。
どうしよう・・・。

「ろっ、碌さんはどれが私に向いてると思います?」

人任せって言われるかもだけど・・・
いきなりそんなこと言われてもわかんないよ!

「俺が見た限りではお前は動体視力が優れている。
それだけ見れば体術が向いているかもしれない。

だが・・・

お前は反射神経も優れている。
動体視力と反射神経。

それらを生かすなら・・・刀だな。」

刀、か・・。
碌さんも確か刀の使い手だったような・・。

「まぁ、よく考えてみることだな。」

そう碌さんがつぶやいたところで雫さんがやってきた。

「あ、いたいた。朝餉、できたから早く来て。」

「あ、はい。どうもありがとうございます。」

そういって隠れ家に走った。
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