あの日の僕ら
ピンクの花びらが舞って・・・
トンネルの中を
私と優が歩いてる。
桜坂公園。
もう 名前のまんまだけど ここには桜が100本も埋まってるんだ。
「キレ~イ!凄いッ!!!」
実は 私はお花見というのにあまり来た事がなかった。
と いうのは やはり両親が いなかったから。
友達にお花見なんか誘われなかったし。

桜坂公園の入口に直と桜が立っていた。
桜は手に風呂敷を持っている。
そんな桜の格好は
白の長袖に上から肩紐が細いワンピースを着ている。
とてもロングでフリフリで可愛いかった。
直も お洒落で 白の長袖にチェックの上を羽織っていた。
そしてもちろんジーンズ。
こうして見ると私達って・・・
「「「「服装似てる。」」」」
4人がハモる。
いつも思うけど 凄く気があうよね。
私達4人は 笑った後 公園に入った。
そこには 凄い人で埋もれていた。
とても場所がとれるとは 思えない。
「え・・・・立ち食い?」
「んな訳ねぇだろ?」
直の ボケに優は軽くつっこむ。
「えぇ・・・お花見って座るんだよね?」
「うん。」
「でも場所ないよ!?」
私は桜に混乱しながら言った。
「分かってるわよ。だから皆こっち。」
桜は そういうと ズンズンと奥に入って行く。
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