あの日の僕ら
私達は せっかく持ってきたレジャーシートを地面に敷かずに噴水に腰を下ろした。
「うぅ―!!疲れたぁッ!」
大きな伸びをして私が口を開いた。
「ホント。でもひよは背低いから俺より大変だったよな?大丈夫か?」
って少し笑いながら言う優。
それって もしかして・・・・
「足短いって言いたいのかなぁ?」
私がニッコリと笑いながら優に聞く。
「まぁまぁ!せっかくの桜の前やんか!喧嘩なんか止めとけって!」
直が私達の間に入る。
桜も首を縦にふり私達に言った。
「そーよ。何のためにここまで来たのよ?楽しまなくちゃ!」
桜はニッコリと私達に笑いかける。
そっか そうだよね・・・・!
楽しまなくちゃね!
「じゃあお弁当食べる?」
私の一言に3人はもちろん・・・・
「「「賛成!」」」
声をそろえた。
やっぱり私達って凄い。
所々似ている所があるんだよね。
それが 姉妹、兄弟並に。
良くテレビとかで出てる双子の兄弟がハモってすごい!って皆言うけど 私達ってあれより凄い気がする。
だって4人とも同じ事考えてるんだから。
私は笑顔で皆の顔を見つめた。
「へへへ―♪」
私はつい嬉しくなって声にだす。
「どうしたの?ひよ。」
桜が少し呆れたような諦めたような そんな表情で小さく笑って私を見る。
「ん?嬉しいの!だって―・・・・」
「俺達の気持ちが通じ合ってんだもんな!」
私が言いかけた時 優が途中から私の気持ちを言った。
でもそれは私だけの気持ちじゃない。
皆の気持ちだった。
「えっ!俺だけ思ってたんじゃなかったのかよ?」
と何故か悔しがる直。
「驚いたわ――・・・。私も同じ事考えてたのよ? でもひよの嬉しそうな顔見て 何の事か気になって―・・・・。」
桜も 少し 目を丸くして言う。
「ふふふっ!やっぱり!!私達、似過ぎだよね!」
「あぁだから嬉しいんだよな!」
私の言葉に優が同意する。
「ホント、つくづく俺たちって・・・」
直はそう言って笑った。
「そうね、ふふっ、じゃ頂きましょうか?」
桜の言葉に皆、箸をとり弁当の中の物を食べた。
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