あの日の僕ら
『約束!ほら、指切りげんまんっ』

『えへへっ、また会えるよね?』

『当たり前じゃん。何のために指切りしたんだよ。』

私は小さくて。
前には同じくらい小さな男の子。
あぁ またあの夢だ。
どうせ、また
このへんで目覚めるんだろう。
いつもそうだ。
また会おうって約束した事しか分からない。






でも


違 っ た。


『僕の名前はゆう!!忘れないでよね!!?』
『うん、私の名前もね。ひよだよ。忘れちゃダメだからね?』


え 何々!?
ゆう・・・?
ゆうってまさか・・・



「ひなッ!!!」

パチッ

耳元で大きな声で叫ばれ 目を開ける。
目の前には優。

えっ!?

なんでっ!!?
「ゆ、優?どーして?」

私が驚いて そう聞くと優はあきれ顔をつくった。

「何でってお前なぁ・・・帰り道に滑り台の上で誰か寝てたら何事かと思うじゃねぇか。」

  「あ。」

そうでした。

ここは滑り台の上だった。
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