あの日の僕ら
入学式も 終わり、いよいよクラスに移動開始です!!
「えと・・・」
だけど・・・ここでもクラスを見るのに人の群れで見れないっ!!
「もぅッ!!」
私は少し息をついてぴょんぴょんとジャンプする。
「なぁにしてんだよッひよ。」
頭上から声がした。
これって・・・もしかして!!
私は 急いで振り返った。
「・・・!優ッ!!」
私は 何故か嬉しかった。
心が温かくなった。
「おっ?何かお前・・・犬みたいだな。」
優が私を見て言った。
「そ、それッどういう意味よッ!!」
なんとなく馬鹿にされてる気がして 優に聞いた。
「ん。何か、ひよさ、俺に会った時すげェ笑顔になったんだよ。」
「なッ!!」
私は 多分そうしていただろう自分を思い浮かべ顔が赤くなる。
「えっ・・・オレ何か変な事言った?」
急に優が聞いてきた。
「言ってないよ!?」
私がどうして?と聞くと
「だって、ひよの顔が赤いから・・・そんな顔みてたら、オレの方が・・・」
優はそういって段々と顔を赤くしていった。
「・・・っははっ!!」
優の照れてる顔を見たら何だか笑えた。
「なッ、何笑ってんだよ!!」
「べっつにィ~?」
私はワザと口を尖らせる。
「何だよォっ、ったく・・・っはは」
「「あはははっ」」
なんだか急に可笑しくなって笑えてきた。
「あ、そういえばさっきから何ぴょんぴょんしてたの?」
優は 私の顔を見て笑いを抑え 私に そう聞いてきた。
「へっ・・・?あっ!!そうそうクラス見ようとしてたの!!でも・・・」
私はまた自分の目の前の人の群れを見た。
でも さっきと全然変わっていなかった。
私は ため息をついてガクッと肩を落とすと・・・
「ひよ・・・ひよ・・・。」
と 探してる優がいた。
私のために探してくれてるんだっ!!
そういえば あの時の“ありがとう”言えてない。
「・・・ッ!あのさ、優っ。」
「おっ!あった。3組だな。オレと一緒~」
私が お礼を言おうとすると 優はニッと笑ってピースサインをつくった。
「そういえば、今何か言った?」
優は 思い出した用に目を大きく開けて 私に聞いた。
「あッ。うん!!あのッありがとうって。」
と私が恥じらいながら チラッと優を見ると優は またニッと笑った。