僕タチの旅
「もう、飯?」
「ああ。よく毎日そんな寝れるよな。」
神崎が呆れたように、弁当の用意をしだした俺を見た。
「いいよな。大学決まってるヤツは気楽で。」
そう、他のクラスメートはみんな大学を受験する。
休み時間も参考書を広げてる訳で。
そんな奴らから見れば、俺は相当なお気楽。
その分、走ってんだと言いたいけど、意味ないし笑って流した。
「そういえば、早瀬って桜坂女子大らしいぜ?」
『へー。頭いいの、そこ?』
知らなかった。藍が桜坂女子大だなんて。
最近、話せてないしなー。