僕タチの旅
藍を巻き込む訳にはいかない。
俺が陸上部を辞めるまでは。
秋の大会か終わるまでは辞めるわけにいかなかったから、噂を静めるためにも俺は藍を無視することにした。
藍が悲しそうな顔をするのが分かったけど、説明してる暇もなく、そのまま無視を続ける日々が続いた。
そんなある日、藍は朝から具合が悪そうで青い顔をしていた。
心配していたら、廊下で倒れて、俺は思わず駆け寄って、抱き上げていた。
注がれる周囲の視線。
ちらほら聞こえる俺と藍の仲を噂する声
でも、そのときの俺にはそんなの関係なくて。
少しでも早く藍を保健室に連れていくことしか考えてなかった。