僕タチの旅
[私のこと嫌いになったんじゃないの?]
嫌いになるわけないじゃないか?
今でもこんな好きなのに。
[最近、無視するし、マネージャーさんと仲いいって。]
そう泣きじゃくりながら言う藍を見ていたら、俺は、ますます藍が愛しくなった。
ずっと、無視してたから嫌われたって不安になってたのか?
由衣と仲がいいって聞いて妬いてくれたのか?
愛しくて、嬉しくて、俺は笑みが零れた。
理由を説明すると、安心したように微笑む藍。
そして、[好き]
小さな、微かな声だったけど確かに聞こえた。