運命の王子様はどっち?!
なんて一人で考えてると、


「鈴、帰るよ」


昭吾に手を引っ張られていた。


「ちょ、しょうご?!」


弘樹はこっちを見て笑って手を振っていた・・・。


って何だあいつぅぅぅうう!


昭吾を見上げる。


弘樹ほどじゃないけど、あたしより背が高い。


そして周りの視線を集めていらっしゃる・・・。


今日って・・・惨めな日なの・・・?


いつの間にか、家の近くまできて__っ!!


いきなり昭吾に腕を引かれて、抱きしめられた。


「ちょっと!昭吾?!」


あたしはいきなりのことで慌ててしまった。


「・・・げ・・した。」


「え・・?」


耳元で小さな声が聞こえた。


「すっげー、心配した。」


「ごめんなさい・・。」


昭吾の珍しく弱よわしい声にあたしは謝っていた。


「もう、僕以外の男について行っちゃダメだよ?」


「・・・うん?」


昭吾はそう言うとあたしを離した。


「ホントにわかったの?鈴。」


「うん、たぶん」


よく分からなかったけど、一応答えた。


「・・・まぁ、いっか!」


???


昭吾はそう言って笑顔になった。


まぁ、いつもの昭吾に戻ったし、いいや!


「ぁああああああああ!」


「うぉ!どうしたの?」


「弘樹にパフェ奢ってもらうの忘れたぁ!」






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