執事と共に雪遊びを。
「あら、可愛い」


足元に、溶け残った雪で作られた、小さな雪だるまがあった。

いくつも並べられたそれは枝と石で顔が作られており、愛嬌のある表情をかもし出していた。


「冷たくないの?」


渡り廊下の端で、小さな男の子が手を真っ赤にさせて雪だるまを作っていた。

寝間着姿から、入院患者だとわかった。


「うん」


5歳か6歳といったところだろうか。

短く答える少年独特の、人見知りさが微笑ましかった。
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