執事と共に雪遊びを。
「窓を開けて」

「はい?」

「早く」


春樹は困惑気味に窓を開けた。

すかざす、マフラーの下に隠した雪だるまを窓の向こうのせり出したブロックの上に置いた。

病室のたどり着くまで少し迷ったため、恵理夜の手の熱を受けて雪だるまはやや小さくなっていた。

が、全体としてはなんの問題もなく無事に運び込めた。
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