執事と共に雪遊びを。
その様子が、当時に重なったのか、恵理夜は噴出してしまった。

手が真っ赤になってもやめない恵理夜に、春樹はよくそうして困って見せた。


「手は、大丈夫ですか」


雪により赤くなった手を春樹はそっと包んだ。

しかし、手首に点滴の針が刺さっているその手は、思いの他冷たかった。
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