執事と共に雪遊びを。
「タクミくんの部屋って、どこかしら」

「ここから見えるよ」


タクミは、窓を開け、自分の部屋を指差した。

この病院は丁度口の字形になって中庭を囲んでいる。

そしてタクミの病室は、右隣の棟に合った。


「346号室。あの部屋」


視力の良い恵理夜は、タクミの病室の窓際にある水差しに挿された花を捕えた。

窓が小さいことから、タクミの病室も個室であることが伺えた。
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