執事と共に雪遊びを。
その時、病室の扉がノックされた。

春樹が返事をすると、看護士が入ってきた。


「点滴交換しますね……あ、タクミくんこんな所にいた」


ヤバイ、と表情に出てしまっているのが少年らしい、と恵理夜は苦笑した。


「検査の時間になっちゃうぞ。早く自分の病室戻りなさい」

「はーい」


気の無い返事をしてタクミは出口に向かった。


「また、来てもいい?」

「もちろん」


春樹の言葉に、元気よく手を振ってタクミは出て行った。
< 85 / 156 >

この作品をシェア

pagetop