わたしがアリスだった頃。
「起きなさい、貴方」
声が聞こえる。
透き通った、綺麗な声。
ん…
目を開けると、そこは可愛らしい物が並ぶ部屋だった。
「全く…燐架に何を言われてきたのかしら、貴方は」
そう言って少女は少年を抱き寄せる。
「此処は何処なんだよ…」
少女がいきなり目を見開いた。
「貴方もしかして…新しい住人なの…?」
「だから、ここは何処かって」
少女は嬉しそうに少年を抱き締めた。
「わたしはアリス。この世界の、女王よ」
女王?
この世界…?
「貴方をわたしの奴隷に任命してやるわ、感謝しなさいよね」
…展開が読めないわ。