奏でる愛唄



「………別に」



何故か意地を張り少し冷たくあたってしまった



「永久……あの…」


「……何?」


「あ……ううん」



唄は慌てて屋上から再び校舎に戻ろうとした



だからつい



「待てよ」



腕を掴んでしまった




ダメだ



こんなことをしても唄が困るだけ



そう分かってはいるが



腕を掴んでいる手に自然と離すまいと力が入る





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