奏でる愛唄



喜んではいけない



分かっているが唄が誰のものでないことにホッとする



「……永久?」



唄が俺に気が付き声をかけた



少し目が赤い……?


「う…「今の聞いてた?」



名前を呼ぼうとしたら遮られた



「お前さ……詩稀のこと好きだろ?何で断った」



「何で私が詩稀を好きって……」



「見てれば分かる」



唄を自分のものにしたい


だけど苦しんでいるこいつを見ると



「好きなら好きって言えよ」


背中を押してしまう






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