奏でる愛唄




何も考えたくない



クソ親父のことも



詩稀のことも



永久のことも……




自然と涙が溢れた



「唄!!」



「え………何で」



私を呼ぶ人はぎゅうっと私を抱きしめた



「どうしてここに」



「社長がお前を捜してた」



何で永久がここにいるの?



「永久……分からない」


「ん?」


永久は抱きしめたまま頭を撫でてくれた



「私は恋愛しない方がいいの?

クソ親父から逃げられないの?」


助けて……



「分からないよ……」



涙は溢れ顔はぐちゃぐちゃ





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