奏でる愛唄
「亜由ちゃん……あのね」
あいつと暮らすことを言おうとしたら
「唄……」
永久が帰って来た
「お前あの電話どういう意味だよ」
「だから私は詩稀とも永久とも付き合わないし……
ここを出ていくから」
「出てってどうすんだよ」
「あのクソ親父と暮らすことにした」
永久は私の肩を掴み
「お前はそれでいいのかよ!?」
壁に押し付けられた
「ちょっと永久!?」
「亜由は黙ってろ」
ドスの効いた低い声に亜由ちゃんも私もビクッとした