奏でる愛唄
「つばさ……」
「なぁに?」
少し前を歩くつばさは首だけ後ろに振り向いた
「もし私が転校するって言ったらどうする?」
「う〜ん……引き止める」
「そっか」
きっと詩稀やクロスも引き止めるんだろうな……
自分から距離をおこうとしているのに
引き止めるという答えに安心している自分もいる
凄く勝手だと思うけど
やっぱり皆と離れたくない
「唄転校するの?」
「しない。つばさがいるから」
何それと言いつつつばさは笑っていた