奏でる愛唄
「弟くんとデビューが関係してるの?」
「はい。圭の……弟の為に歌手になるんです」
「何でそんなに弟に執着っつーかしてんだ?」
冬哉は圭の墓を見ながら言った
「私、ずっと歌手になるのが夢でした。応援してくれたのは弟だけでした」
そんな圭の思いに応えたい
だから絶対あのスタープロダクションでデビューするんだ
「にしてもスタプロはねぇな」
「貴方に関係ないです」
私の言葉がカンに障ったのか
「勝手にしろよ」
永久は去って行った