奏でる愛唄



「人に指ささないで下さい」

「だからそれ!」


何がそれなのかわからないし


永久は指を私に向けたままだし



訳がわからない状態でいると


「俺達、タメだし敬語とかいらねぇから」



それだけ言って永久は走って新と冬哉の元へ向かった



「何よそれ……」


敬語が要らないとか
呼び捨てでいいとか



頼れ………とか



ほんとお人よし



自然と私は笑っていた


こんなにも笑ったのはあの日以来だ




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