奏でる愛唄
「空は高く、遠いけれど
自分が思っているほど距離は遠くなくて手を伸ばせばきっと届く………」
一気に歌い上げ1曲を作り上げようとラストスパートをかけた
のだが、
「………出ない」
最後のサビがうまくまとまらない
やっぱり息詰まってる
再びため息が出た
「唄……やっぱりここにいた」
「詩稀……」
詩稀が扉を開けて入って来た
「この間、圭の誕生日だっただろ?これ」
詩稀はポケットから1つのネックレスを出した