奏でる愛唄
「圭……」
私、最近甘えすぎだよね?
もう頼ったりなんかしない
ちゃんと1人で自立して立派な歌手になるからね?
詩稀から貰ったネックレスが胸元でチャリっと音をたてた
まるで圭が
“見てるよ”
と言っているように
「遠川!」
社長が真っ赤な顔して私を呼ぶ
私は社長にバレないように小さくため息をつき振り返った
「……昨日のことですか?」
「それもあるが……言っておきたいことがある」
深呼吸をして落ち着いたトーンで社長は社長室に来いと言った