奏でる愛唄
「恋愛の唄?ていうより失恋?」
「実話か何かが元か?」
新にくりっとした大きな瞳で見つめられたあと
冬哉に話しかけられた
「実話……じゃないと言えば嘘ですけど……」
これは圭に捧げる曲だから
「へ〜。あ、そういえば名前聞いてないよね」
新が自分の紹介と冬哉と永久の紹介をした
「遠川唄(トオカワ ウタ)です」
「唄ちゃんか〜」
「遠川!!」
誰かに大声で呼ばれ思わず身体がビクついた
この声は
「社長………」
私が所属している社長だった