奏でる愛唄



「詩稀。社長がデビュー認めてくれた」



「良かった!」


「ちょっ……詩稀」



詩稀に抱きしめられた



新とは違う


新は抱きしめられたと言うより抱き着かれた



腕の中にすっぽりおさまり身動きがとれなかった



「詩稀。離して」



「唄はすぐ逃げるから。このまま聞いて」



さらに強く抱きしめられた



「唄……俺、唄が今でも好きだよ」


胸が大きく弾んだ



私も……今でも好き



だけど誓った



二度と恋はしないと





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